先に言っておきますが、今回のblogは、図などを使って、一生懸命書きました。大学生のレポートといいますか、よく使われるプログラムやデータベースを用いて、研究の一部みたいなのを実行したので、blogにします。バイオ系でこんなことするんだ、と興味をもって頂ければと思います。っていうか、自分が遊んでたから記録に残した、見たいな感じです。長くなるかもしれないので、折角なんで図だけでもみていただければと思います。
ダメですよー株価!株価!って心が荒んでしまっては。何事にも興味を持つことはいいことだと思います。お金を持ってる人間は、研究職を下に見てることが時々あって頭にくるんですよねー。研究職の待遇が上がればいいなーと思ったりしてます。
すべてを丁寧に説明することは不可能かと思うので、何かわからない単語とかがありましたらたら調べていただければっと思います。まずは、アルツハイマー病の薬としてパイプラインに記載されている、M1受容体からやってみました。
まずは、ヒトとハツカネズミのアセチルコリンM1受容体の一次構造(アミノ酸配列)の比較をしてみました。研究段階で、ネズミさん使って実験するでしょうしね。NCBIのデータベースからM1受容体のアミノ酸配列をゲットしてきました。番号はこちらになります。
>gi|14573537|gb|AAK68112.1| m1 muscarinic cholinergic receptor [Homo sapiens]
>gi|31542388|ref|NP_031724.2| muscarinic acetylcholine receptor M1 [Mus musculus]
そしてEMBOSS Proteinで2つの配列を比較しました。これをアライメントをとる、とか言います。DNAやRNA、タンパク質の一次構造の類似した領域を特定できるように並べたもので、機能的、構造的、あるいは進化的な配列の関係性を知る手がかりを得るために行うものです。
【ヒトとネズミのM1レセプターの比較】
# Identity: 449/460 (97.6%)
# Similarity: 452/460 (98.3%)
# Gaps: 6/460 ( 1.3%)
アミノ酸の一致度はほぼ100%といって良い数字でした。ちょっとビックリしました。ネズミさんとヒトとの間で、こんなにも保存されているとは思いませんでした。これだと、ネズミさんでいい結果が出れば、ヒトでもいい結果が出る可能性が高いんではないか?なんて思ってしまいます。
そんな単純な話ではないでしょうが。
次に、M4受容体についても同じことをやってみました。M4受容体は統合失調症やアルツハイマー病の薬のターゲットとしてパイプラインに記載されています。
同じようにNCBIからアミノ酸配列をゲットしてきました。番号はこちらです。
>gi|52426748|ref|NP_000732.2| muscarinic acetylcholine receptor M4 [Homo sapiens]
>gi|6680940|ref|NP_031725.1| muscarinic acetylcholine receptor M4 [Mus musculus]
【ヒトとネズミのM4レセプターの比較】
# Length: 480
# Identity: 460/480 (95.8%)
# Similarity: 469/480 (97.7%)
# Gaps: 2/480 ( 0.4%)
これも全く同じですねー。驚きました。なんかこの結果を見ると、期待してしまう自分がいます。
そしてここからが一番やってみたかったところです。M1受容体とM4受容体を比較してみます。なぜコレを一番やってみたかったかをちょっと説明します。ヘプタレス社はM1作動薬とM4作動薬、そして、M1/M4デュアル作動薬という3つのパイプラインを持っているからです。この3つを創り分けることは、かなり難しいことだと思っていました。創り分けることが出来るというのが、ヘプタレス社の技術の凄さを示していると思われるからです。
【そーせい】 ヘプタレス社のパイプラインについて、2chのスレからこっちに書いたんですが、どこかの親切なお医者さんもそう言っていました。
ちなみにここからは、博士号を持った立派な研究者にもコメントをもらっています。
【ヒトのM1レセプターとM4レセプターとの比較】
# Length: 495
# Identity: 223/495 (45.1%)
# Similarity: 291/495 (58.8%)
# Gaps: 57/495 (11.5%)
という結果が出ました。あんまり似てないと思われる方も多いでしょうが、激似です。研究者にコメントもらったところ、
「進化上は同じだと思うし、(化合物の)認識も似てると予想する。そっくりだけど特異性は違うかも」
ということでした。正直、予想していたよりM1とM4は良く似ていて、デュアル作動薬を作れるっていうのも納得ですし、M1特異的、M4特異的な作動薬を作れるっていうのも凄いと思いました。
図を加工したりするのに結構時間使ったんで、頑張って書きました。個人的には、調べれば調べるほどヘプタレス社には期待してしまいますね。株価だけを気にするんではなく、私はこういうところも楽しんでいます。よく、「銘柄に惚れるな」という株の名言がありますが、正直、惚れてしまいますね。2chでよく言われる信者でしょうね。まぁ、楽しいからいいんです。
10年前に製薬会社に就職した先輩が言った言葉をいっつも思い出してしまうので。
「これからはどの製薬会社もGPCRを狙って研究していく。しかし難しい」
ヘプタレス社が成功して新しい薬がたくさん開発されたらうれしいですよね。
お付き合いいただいた方、ありがとうございました。正直、上手に書けたとはあんまり思っていませんが、なんか疲れちゃったので、終りにしようと思います。
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